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6. 春本の色々

肉筆春画

孝謙天皇から厚い寵遇を受けた弓削道鏡だが、その寵愛の理由が彼の巨陽であったとする伝説に基づいて描かれた一巻。巻頭の識語には、伝鳥羽僧正による絵巻を、一葉亭主人が京都の絵師である西村中和に写させたとある。文政4(1821)年の成立。

孝謙天皇の求めに応じて巨陽の男性が集められ、採寸の結果、一番大きな道鏡が撰ばれる。その形と大きさは絵に写されて天皇へ伝達され、道鏡のお召しとなる。展示箇所の最後の場面は、天皇の寝所に向かうために道鏡が身を整えているところ。

[道鏡寵奉之図](どうきょうちょうほうのず)/一葉亭主人 識、西村中和老人 写
所蔵番号: hayE6-0013
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[道鏡寵奉之図]
どうきょうちょうほうのず
一葉亭主人 識、西村中和老人 写
巻軸(紙本著色)
文政4(1821)年成立
立命館大学ARC林コレクション