Group Notes:「庇をかして本家取れるシャッポにて見るや主人の下り坂」 ウラへ→【備考1】いまだ天日は地に落ざれども君の君たらざる折詰の鶏卵の君は本心腐れば路地に捨られうじ虫とへんじて屁っぴり虫と其処を同じくして人力車抔ひくときは一里の山坂にあぶら汗をながしてゑんやらやっと五百か一朱の札をとりて露命をつなぐ おちぼれ人あれば又臣の臣たらざる欲心の臣は元主家の庇をかりて高き梢へのぼりながら其庇も本家もたをれるを見かへらず上見ぬ【備考2】鷲のいきおいに大金の絵を抓み毛いろよきめんどりをこゝろのまゝにぬくめ鳥とするしあはせものあるを見れば米や油の相場よりも此頃上り下りある人の相場ほどわからぬものはなし 万亭主人誌