Group Description:本作は背景が続くことから〈3〉瀬川菊之丞、〈5〉市川団十郎、〈4〉岩井半四郎の続絵であることがわかり、子の三人が同座したのは天明3、4、8年度、寛政1年度である。これらの時期の番付を確認すると天明2.11中村の絵本番付に三人が一緒に描かれているのが確認出来る。さらに内容を確認すると義家の名前があり、〈3〉菊之丞が本作で持つ和歌「吹かせをなこその関と思ひしに道もせにちる山さくら哉」は源義家が詠んだとされる歌に酷似していることから、通底するところがあるように思われる。以上から本作は此の時のものと考えられる。