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アート・リサーチセンター -
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この時期の江戸では、奥村政信や石川豊信、鈴木春信、北尾派などが春本を制作している。単に、男女の情愛を描くだけではなく、歌舞伎の趣向を取り入れたり、和歌や漢詩に男女の物語を見立てたりするなど、趣向を凝らした作品が多い。それらの中には、京都の浮世絵師西川祐信から影響を受けた作品も見られる。
No.02A『艶好虎之巻』は、歌舞伎の演目を取り入れ、当時人気のあった歌舞伎役者を登場人物として用いた春本。二代目市川団十郎や初代佐野川市松などが描かれている。
No.02B『今様妻鑑』は、『和漢朗詠集』に載る漢詩・和歌に擬えて、男女の情愛を描いている。
No.02E『笑本春の曙』は、『枕草子』を題材にした作品。挿絵の中には、祐信の春本からの構図利用も見受けられる。