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作品No. arcUP2420 CoGNo. arcUP2420 Co重複: 1 AlGNo. arcUP2420 Al重複: 1 出版年: 安政02 (1855) 月日 地: 出版備考: 順No.:( 1855 )
絵師略称 無款 絵師Roma 落款印章 彫師摺師 画中文字人名 改印 判型 大判/錦絵(横絵) 続方向 作品位置 001:001/01;01 異版
作品名1 「ぢしんにてやけたるあとは浅草にやどをかるべき一ツ家もなし」 ( じしんにて やけたるあとは あさくさに やどをかるべき ひとつやもなし ) 1印No. 1板元No. 1板元名 板元文字
作品名2 ( ) 2印No. 2板元No. 2板元名 板元備考
分類 役者絵  地震  画題   シリーズNo. 資料部門 浮世絵
作品No. UCSF-hb029004wh CoGNo. UCSF-hb029004wh Co重複: 1 AlGNo. UCSF-hb029004wh Al重複: 1 出版年: 安政02 (1855) 月日 10・ 地: 江戸 出版備考: 順No.:( )
絵師略称 絵師Roma 落款印章 無款 彫師摺師 画中文字人名 改印 判型 大判/錦絵(横絵) 続方向 作品位置 001:001/01;01 異版
作品名1 「安政二年十月二日夜 大地震鯰問答」 ( あんせいにねん じゅうがつふつか よる おおじしん なまず もんどう ) 1印No. 1板元No. 1板元名 板元文字
作品名2 ( ) 2印No. 2板元No. 2板元名 板元備考
分類 鯰絵  異人絵  役者絵  戯画  地震絵  時事絵  画題 鯰とアメリカ人の問答  首引  団十郎の行司役  シリーズNo. 資料部門 浮世絵
作品No. ROM-2004.38.0001-37 CoGNo. ROM-2004.38.0001-37 Co重複: 1 AlGNo. ROM-2004.38.0001-37 Al重複: 1 出版年: 安政02 (1855) 月日 10・ 地: 江戸 出版備考: 順No.:( )
絵師略称 絵師Roma 落款印章 彫師摺師 画中文字人名 改印 判型 大判/錦絵(横絵) 続方向 作品位置 001:001/01;01 異版
作品名1 「焼死大法会図」 ( しょうし だいほうえ の ず ) 1印No. 1板元No. 1板元名 板元文字
作品名2 ( ) 2印No. 2板元No. 2板元名 板元備考
分類 時事絵  地震絵  画題 安政大地震  シリーズNo. 資料部門 浮世絵
作品No. ROM-2004.38.0001-38 CoGNo. ROM-2004.38.0001-38 Co重複: 1 AlGNo. ROM-2004.38.0001-38 Al重複: 1 出版年: 安政02 (1855) 月日 地: 江戸 出版備考: 順No.:( )
絵師略称 絵師Roma 落款印章 無款 彫師摺師 画中文字人名 改印 判型 大判/錦絵(横絵) 続方向 作品位置 001:001/01;01 異版
作品名1 「多田木大九郎」「持丸金蔵」「鬼瓦平三」 ( ただきだいくろう、もちまるかねぞう、おにがわらへいざ ) 1印No. 1板元No. 1板元名 板元文字
作品名2 ( ) 2印No. 2板元No. 2板元名 板元備考
分類 戯画  地震絵  時事絵  画題 安政大地震  持丸長者  シリーズNo. 資料部門 浮世絵
作品No. ROM-2004.38.0001-41 CoGNo. ROM-2004.38.0001-41 Co重複: 1 AlGNo. ROM-2004.38.0001-41 Al重複: 1 出版年: 安政02 (1855) 月日 地: 江戸 出版備考: 順No.:( )
絵師略称 絵師Roma 落款印章 無款 彫師摺師 画中文字人名 改印 判型 大判/錦絵(横絵) 続方向 作品位置 001:001/01;01 異版
作品名1 「持丸屋」 ( もちまるや ) 1印No. 1板元No. 1板元名 板元文字
作品名2 ( ) 2印No. 2板元No. 2板元名 板元備考
分類 鯰絵  戯画  時事絵  地震絵  諷刺画  画題 安政二年大地震  シリーズNo. 資料部門 浮世絵
作品No. ROM-2004.38.0001-42 CoGNo. ROM-2004.38.0001-42 Co重複: 1 AlGNo. ROM-2004.38.0001-42 Al重複: 1 出版年: 安政02 (1855) 月日 10・ 地: 江戸 出版備考: 順No.:( )
絵師略称 絵師Roma 落款印章 無款 彫師摺師 画中文字人名 改印 判型 大判/錦絵(横絵) 続方向 作品位置 001:001/01;01 異版
作品名1 「自身除妙法」 ( じしんよけ の みょうほう ) 1印No. 1板元No. 1板元名 板元文字
作品名2 ( ) 2印No. 2板元No. 2板元名 板元備考
分類 鯰絵  戯画  地震絵  時事絵  画題 鹿島明神と鯰  地震除けの護符  シリーズNo. 資料部門 浮世絵
作品No. ROM-2004.38.0001-43 CoGNo. ROM-2004.38.0001-43 Co重複: 1 AlGNo. ROM-2004.38.0001-43 Al重複: 1 出版年: 安政02 (1855) 月日 10・ 地: 江戸 出版備考: 順No.:( )
絵師略称 延寿 絵師Roma 落款印章 □□□延寿戯作 彫師摺師 画中文字人名 改印 判型 大判/錦絵(横絵) 続方向 作品位置 001:001/01;01 異版
作品名1 「難☆」「稼鳥」 ( なんじゅう、かせぎどり ) 1印No. 1板元No. 1板元名 板元文字
作品名2 ( ) 2印No. 2板元No. 2板元名 板元備考
分類 戯画  地震絵  時事絵  諷刺画  画題   シリーズNo. 資料部門 浮世絵
作品No. ROM-2004.38.0001-44 CoGNo. ROM-2004.38.0001-44 Co重複: 1 AlGNo. ROM-2004.38.0001-44 Al重複: 1 出版年: 安政02 (1855) 月日 10・ 地: 江戸 出版備考: 順No.:( )
絵師略称 絵師Roma 落款印章 無款 彫師摺師 画中文字人名 改印 判型 大判/錦絵(横絵) 続方向 作品位置 001:001/01;01 異版
作品名1 「あんしん要石」 ( あんしん かなめいし ) 1印No. 1板元No. 1板元名 板元文字
作品名2 ( ) 2印No. 2板元No. 2板元名 板元備考
分類 戯画  地震絵  時事絵  画題 要石  要石に願い事をする人々  シリーズNo. 資料部門 浮世絵
作品No. ROM-2004.38.0001-74 CoGNo. ROM-2004.38.0001-74 Co重複: 1 AlGNo. ROM-2004.38.0001-74 Al重複: 1 出版年: 安政02 (1855) 月日 04・ 地: 江戸 出版備考: 順No.:( )
絵師略称 絵師Roma 落款印章 無款 彫師摺師 画中文字人名 改印 判型 大判/錦絵(横絵) 続方向 作品位置 001:001/01;01 異版
作品名1 「上方震下り 瓢磐鯰の化物 一名難獣といふ」「安政二乙卯十月二日夜興業」 ( かみがた しんくだり ひょうばん なまず の ばけもの、いちみょう なんじゅう と いう、あんせいに きのとう じゅうがつふつか よる こうぎょう ) 1印No. 1板元No. 1板元名 板元文字
作品名2 「鹿島太神宮」「秋葉大権現」「磐石大権現」「妻恋いなり」「天照皇太神宮」「神田大明神」「浅草寺雷神」 ( かしまだいじんぐう、あきばだいごんげん、ばんじゃくだいごんげん、つまごいいなり、あまてらすこうだいじんぐう、かんだだいみょうじん、せんそうじらいじん ) 2印No. 2板元No. 2板元名 板元備考
分類 鯰絵  戯画  見世物絵  地震絵  時事絵  画題 安政大地震  シリーズNo. 資料部門 浮世絵
作品No. ROM-2004.38.0001-75 CoGNo. ROM-2004.38.0001-75 Co重複: 1 AlGNo. ROM-2004.38.0001-75 Al重複: 1 出版年: 安政02 (1855) 月日 10・ 地: 江戸 出版備考: 順No.:( )
絵師略称 絵師Roma 落款印章 無款 彫師摺師 画中文字人名 改印 判型 大判/錦絵(横絵) 続方向 作品位置 001:001/01;01 異版
作品名1 「地震廼非注」 ( じしん の こうしゃく ) 1印No. 1板元No. 1板元名 板元文字
作品名2 ( ) 2印No. 2板元No. 2板元名 板元備考
分類 地震絵  時事絵  画題 安政大地震  前兆  異形出現  シリーズNo. 資料部門 浮世絵
作品No. arcUP2420 配役  〈1〉坂東 竹三郎  〈4〉尾上 菊五郎  〈1〉中村 福助  〈3〉嵐 吉三郎  〈11〉森田 勘弥  〈4〉市川 小団次
興行名 よみ 場立
外題 よみ 場名
所作題 よみ 音曲種
細目種 よみ 上演年 場所 江戸 劇場
作品No. UCSF-hb029004wh 配役 行司役 〈8〉市川 団十郎
興行名 よみ 場立
外題 よみ 場名
所作題 よみ 音曲種
細目種 よみ 上演年 場所 劇場
作品No. ROM-2004.38.0001-37 配役  
興行名 よみ 場立
外題 よみ 場名
所作題 よみ 音曲種
細目種 よみ 上演年 場所 劇場
作品No. ROM-2004.38.0001-38 配役  
興行名 よみ 場立
外題 よみ 場名
所作題 よみ 音曲種
細目種 よみ 上演年 場所 劇場
作品No. ROM-2004.38.0001-41 配役  
興行名 よみ 場立
外題 よみ 場名
所作題 よみ 音曲種
細目種 よみ 上演年 場所 劇場
作品No. ROM-2004.38.0001-42 配役  
興行名 よみ 場立
外題 よみ 場名
所作題 よみ 音曲種
細目種 よみ 上演年 場所 劇場
作品No. ROM-2004.38.0001-43 配役  
興行名 よみ 場立
外題 よみ 場名
所作題 よみ 音曲種
細目種 よみ 上演年 場所 劇場
作品No. ROM-2004.38.0001-44 配役  
興行名 よみ 場立
外題 よみ 場名
所作題 よみ 音曲種
細目種 よみ 上演年 場所 劇場
作品No. ROM-2004.38.0001-74 配役  
興行名 よみ 場立
外題 よみ 場名
所作題 よみ 音曲種
細目種 よみ 上演年 場所 劇場
作品No. ROM-2004.38.0001-75 配役  
興行名 よみ 場立
外題 よみ 場名
所作題 よみ 音曲種
細目種 よみ 上演年 場所 劇場
作品No. arcUP2420  
画中文字
組解説 個別解説 安政の大地震に被災した歌舞伎役者たちの姿を描いた作品。
組備考 個別備考
作品No. UCSF-hb029004wh  
画中文字 なまづ 「ヤアあめりかのへげたれめ 此日本をばかにして二三ねん あとからおしをつよくきやァがる うぬらがくるので江戸の まちがそう/゛\しい やくにもたゝねへ かうゑきなんぞ とりかへべいはよしてくれ 江戸中あるくあめうりで たくさんだ 用はねへからはやくしりにほをかけて かぢをなをしてさつさと立され/\ アメリカ 「なにをこしやくな なまづぼうず てまへ たちのしるところでねへ おらが国は おじひな国でしよく人でもかりうどでも なんでもじひをするものはけふまで野山を はたらひてもあすは見だされ王となる それゆへ諸々のくに/゛\からしたつてくるので がつしゆこくといふ国だァ ところがこまつた事には 人がふへてもくふうものがねへから日本へ米や大こん にはとりをもらひに来てもくれやふがすけねへ それ ゆへたび/\うるさくやつてくるはへ なまづ 「だまれ ペロリ なんぼうぬが口がしこくじひの国だと いつたとてくらいものがなければびんぼうこくにちがひねへ あめりかに神や仏があるならば五こくもたくさんでき そふなもの ねへとぬかすうへからはまいにち/\のくひ ものを.海〈かい〉ぞくなしてとつたにちがはぬ これをおもへは わが国の神々さまがあつまつてしなどの風をふき おこしうぬらがふねをはじめおろしやをうみへ しづめしもたしか去年の十一月 神はひれいをうけ なまづ アメリカ 「ヤア引 なりたや引 たまはず たはことつくな きくみゝはもたねへ/\ アメリカ「おかしくも道をこしらへていふなまづ おのれ平日人間に ひやうたんでおさへられながら 去ねん霜月四日のひ 下田ぬまづをうごかしてわれ/\をおひかへさん とす されどもうごかぬあめりかだましゐ なまづ 「ヱヽやかましい.毛〈け〉とうじん たちさらずば どろのなかへうづめてくれん アメリカ 「うづめるならうづめて見よ おれもけんづき でつぽうだぞ 左官 「アヽ両ほうともにしづまれ/\ とふからん ものはひゞきのおとにもおきゝなせへ ちかくはよつてめにもみますの古蔵の やぶれ すみからすみまであらうちを たのむ/\とたのまれて おちたるかべも のしつける 小手のきいたる江戸ッ子と みなさん方のおほめにあづかるもこんどの じしんのさはぎから これをおもへばありがてへ まづ/\/\御両所ともいざこざなしにくびつひき アヽ見たくでもねへ およしなせへ
組解説 個別解説
組備考 個別備考
作品No. ROM-2004.38.0001-37  
画中文字 .高名〈かうめう〉 .変死〈へんし〉 .滅法〈めつほう〉.世界〈よかい〉 .念仏〈ねんぶつ〉.種焼〈しゆしやう〉 .接主〈せつしゆ〉.富者〈ふしや〉 南無阿弥陀仏 みななみだ 南無阿弥陀仏 皆なみだ/\/\ キンノヲト「ガアン/\/\
組解説 衆星堂遊戯道人により収集された安政大地震の摺物ヵ 個別解説
組備考 「安政ニ乙卯年大地震絵」 個別備考
作品No. ROM-2004.38.0001-38  
画中文字    覚 一 なまづ鍋    弐百文より 一 同 家破焼   同 一 同 すつほん煮 同 一 上酒      一合 四十文  右は大地震ニ付   大安うり仕候 本性は違はぬ酒にはらたつも  なくもわらふも欲のひと酔
組解説 衆星堂遊戯道人により収集された安政大地震の摺物ヵ 個別解説
組備考 「安政ニ乙卯年大地震絵」 個別備考
作品No. ROM-2004.38.0001-41  
画中文字 金持をゆすりにきたか大地しん           なまつ戯(☆)
組解説 衆星堂遊戯道人により収集された安政大地震の摺物ヵ 個別解説
組備考 「安政ニ乙卯年大地震絵」 個別備考
作品No. ROM-2004.38.0001-42  
画中文字 安政二年十月二日夜 江戸并関東筋大地震 大火に付 鹿島大明神託曰 「其方共義前々 より申.聞〈きか〉せおく通リ 此.娑婆〈しやば〉せかいのうち 大日本国中の地の上は天照 大神其外諸神の御.守護〈しゆご〉 にして地の下は.金輪〈こんりん〉ならくえんま王 の住所迠.堅牢〈けんろう〉 地神とそれがしの あづかる所也 しかるに.例年〈れいねん〉のことにして朔日 より出雲大社へ参りいる留すの.中〈うち〉を見こみ 其方共.平常〈へいぜい〉の.戒〈いましめ〉をわすれ.乱行〈らんげう〉いたし御.府内〈ふない〉 近国に至迄.揺潰〈ゆりつぶし〉.家倉〈いへくら〉石垣其外を.崩〈くづ〉し 其上 出火と成数ヶ所の.焼失〈せうしつ〉のみならずけが人 .尚〈なを〉又一命に.及〈およぶ〉 もの甚多きよし 是皆其方共かねてのいましめを やぶりたる大ざい也 いかに.某〈それがし〉るすのうちとてもかくのごとき .異変〈いへん〉ありては某の.守護役〈しゆごやく〉のかど立がたく我をないがし ろするふらち 一人も其まゝさし置がたし へんとう有やとふかく いかりをあらはし仰けるに 一とうのなまづは身ぶるひして大いにおそれ 一言をはくものなく 此ときかしら立たると見ゆるもの.慎〈つゝし〉んで申す 「おそれながら仰のおもむきかしこまり候也 此たび大へんのことは 一とふり御きゝ遊され下さるべし 此義は申上ずとも御存の義にて はるなつあきふゆのうちにあついじぶんにさむい日あり さむいときにあたゝかなる日あり かくのごとく気候のくるひ 有てかんだんの.順〈じゆん〉なるとしは.少〈すくな〉く候 今年.最〈もつとも〉ふじゆん ながら.五穀〈ごこく〉のよくみのり候は八百万神の御守り遊され候 御力による所也 さて天地にかんだんの順のさだまり ありて はるなつと其きのじかうことの外くるい候ゆへ わたくしとも.地下〈くに〉のすまひにては以の外おもしろき じせつになりたりとわきまへなきものどもらん しんのごとくくるひまはり候ゆへ わたくしども いろ/\せいとうをいたせどもみゝにもかけず らんぼうにくるひさはぎ候より つひに思ひよら ざる日本へひゞき 御しはいの内なる家倉 をそんじ候だん いかなるつみにおこなはる 共いはいこれなく候也 され共わけてお願 にはわたくしどものこりなく御かりつくし候共 そんじたるいへくらのたつにもあらねば まづ しばらくの命を御あづけ下され 是より 日本のとちをまもりいかなるじかう ちがひにても此たびのごときことはもう とう仕らず 天下たいへいごこくほう ねん君が代をまもり奉り候べしと 一とうにねがひけるゆへ 御ゆるし有て いづれもかへされけり それにつき ぢしんをよける御まもりはむかしより これありといへども 又下にあらはし置候 それ地しんは五ヶ国十ヶ国もゆるものにて そのいへばかりのがるゝといふことなし されど かしま明神の御宮居をはじめ其.御領〈ごれう〉 ぶんの内にすむ家あまたありて むかしより地しんにてわざはひある ことをきかず 今左にしるす .☆〈東方〉.☆〈西方〉.☆〈南方〉.☆〈北方〉 四方へはる也 ☆《家の中なる|てん上にはる》 又守に入首へかける也 右の守はたとひぢしん有ても 此家ばかりはさはり有ことなし .万化宝〈はんくははう〉といふ本を見るべし 此ことを .信〈しん〉じて.用〈もち〉ひたる家は何ごとなく あざけりたるものはゆりつぶれ たることあきらかに書たり されば是も世の心得にならんと こゝにしるしはべり うたがふ 人はさしおき此守を信じて いらい地しんのなんを のがれ給はゝ.幸〈さいはい〉此上 なしと申のみ
組解説 衆星堂遊戯道人により収集された安政大地震の摺物ヵ 個別解説
組備考 「安政ニ乙卯年大地震絵」 個別備考
作品No. ROM-2004.38.0001-43  
画中文字    .難☆〈なんぢう〉 □□ヤケといふ 安政二卯年十月二日夜亥の下刻にあたり.鯰国〈なまづのくに〉.大揺郡〈おゝゆりこふり〉.崩〈くつれ〉山に.継〈つゞく〉 .火災岳〈くはさいだけ〉の.間〈あいた〉より.出現〈しゆつげん〉す .其時〈そのとき〉ユサ/\トロ/\等の音して国中へひゞき 武家町家.神社〈じんしや〉.仏閣〈ぶつかく〉の差別なく.揺崩〈ゆりくづ〉し其中にて.火炎〈くはえん〉を吹 けるゆへ.潰〈つぶれる〉家にもへ付.怪我人〈けがにん〉又は志望に及もの多く 其.☆〈けだもの〉の.形相〈かたち〉を見るに.珍文考問抄〈ちんふんかんもんせう〉に出たる もの也 されば其尾に至る迄.記〈しるし〉て後代の為にす (.頭〈かしら〉)(.面〈つら〉)目は.巴瓦〈ともへかはら〉のごとく口は.割瓦〈われかはら〉ににてすり合時.荒〈すさま〉じく ぐはら/\ト音.高〈たかく〉なる也 惣地は.破壁〈やれかへ〉のごとく所々.骨〈ほね〉を.顕〈あらは〉す (.歯〈は〉)はせうぎの.駒〈こま〉のことく.王手〈わうて〉ぴしやりと一ばんかみ.潰〈つぶす〉 事早きゆへ.露路〈ろじ〉にても出口を.考〈かんがへ〉火口を.逃〈のがる〉るをよし とす ゆだんして.臍〈ほぞ〉をかむことあり 恐るべし/\ (.額〈ひたい〉)は.投扇興〈とうせんけう〉.拍子〈へうし〉扇.踊扇〈おとりあふき〉のことく.多〈おゝく〉は.家業〈かげう〉になるほどの上達 せざるゆへむだぼねといへり (.耳〈みゝ〉)は.善〈よき〉.事〈こと〉を聞ことなく悪事千里の遠 きをも.聞〈きゝ〉出す也 又茶にして.交〈まぜ〉かへすゆへ是を茶せん耳といへり (.胸〈むね〉)は.顔付〈つらづけ〉番附のことし 此所を一年の.咽首〈のとくび〉 と云て金銭おは.呑込〈のみこみ〉 芝居.掛〈かゝ〉りの大息を.次〈つぐ〉所也 .尓共〈しかれども〉近比ヤケと云毛がはへて野原のごとく成しが山吹の光にて.素〈もと〉のごとく .成〈なり〉てか又間もなく此.難☆〈なんじう〉に逢て.已前〈いせん〉に百倍の.悩〈なやみ〉と成 湯も水も .☆〈のど〉へ通らず 此所の.豊〈ゆたか〉にあらざれば世間もさびしく.美〈うま〉ひ.汁〈しる〉は.吸〈すひ〉がたし (.鳩尾〈みづおち〉)此辺を.総〈すべ〉て.芸道〈けいとう〉と云て.三弦〈さみせん〉義大夫富本の本のごとき毛あり 此所の 音は.喜怒哀楽〈きどあいらく〉の水落にして甚おもしろき音色のある所なれ共今は.寂〈じやく〉 .莫〈まく〉としてチウの音も出す .囃子〈はやし〉.遊客〈ゆうみん〉より.町芸〈まちげい〉に至迄.口〈くち〉が.干上〈ひあかり〉て甚.苦〈くるし〉む (.前足〈まへあし〉)さんご.樹〈しゆ〉.霊芝〈れいし〉.蘭〈らん〉.万年青〈おもと〉其外.美〈うつくし〉き花形の.斑〈ぶち〉あり 是を.奢毛〈おごりけ〉と 云て.愛〈あい〉あれ共今は心を止て見る人もなし (.後足〈うしろあし〉)此所に千.毛〈け〉又遠州 といふ.一毛〈いつけ〉はへて.藪〈やぶ〉の内のごとし 此辺.総〈すへ〉て釜水指.棗〈なつめ〉其外茶道具のごとき .斑〈ぶち〉有て高金と成よしなれ共 是又愛する時にあらず 夫より下は.利足〈りそく〉と 云て.掻〈かき〉たくること.最〈はなはだ〉.強〈つよ〉し 多くは此爪に火を.灯〈とも〉すと.雖〈いへとも〉欲心に.迷〈まよふ〉故向見へず 同所上の方は 酒の.通〈かよひ〉のごとき.斑〈ぶち〉あり 惣.現金〈げんきん〉と成ゆへ.反古〈ほご〉のごとし 又.質〈しちの〉.通〈かよい〉は 出る.計〈ばかり〉にて取入事なし .差当〈さしあたり〉.融通〈ゆうづう〉ならざる故.貧士〈くるしがり〉は.弥〈いよ/\〉くるしき.体〈てい〉也 (.腹〈はら〉)白黒の石.散乱〈さんらん〉し.潰碁〈つぶれご〉のごとくなればがうはらと云 又.中腹〈ちうはら〉.太腹〈ふとつはら〉或は .焼原〈やけつはら〉と云て所々にげたる所あり .総〈すべ〉て此比は.美食〈うまいもの〉に.会〈あは〉ず.赦〈すくひ〉を得て.腹〈はら〉を.肥〈こやす〉ス (.尻尾〈しりを〉)尻は.持余〈もちまる〉と云て.家倉〈いへくら〉.貸店〈かしだな〉等の大破にてあまた.金屎〈かねくそ〉をたれ腹を.滅〈へらす〉と .雖〈いへとも〉施行等を出し.窮民〈きうみん〉を.赦〈すくふ〉ゆへ善根の種万倍し.弥〈いよ/\〉.吉祥〈めでたく〉.繁昌〈はんぜう〉す 又尾はべつ甲のごとく甚きれいにて高金に成よし也 .総〈すべて〉人心.不相応〈ふそうおう〉の .贅沢〈せいたう〉と成 表向の光より内証に物なき故此.難☆〈なんじう〉に逢て.穴〈けつ〉が.割〈われ〉.尻〈しつ〉 .尾〈ぽ〉を出し.泣面〈なきつら〉をする也 其見.苦〈ぐるし〉きこと.比〈たとふ〉に物なし 又.有福〈ゆうふく〉なりと.雖〈いへど〉.施〈ほどこし〉 .等〈など〉は夢に見ることなく.情〈なさけ〉は.芥子〈けし〉程もなし 是を.守銭奴〈かざいがき〉と云て此度.大揺〈おふゆり〉に .両隣〈れうとなり〉は.安体〈あんたい〉にして其家.残〈のこり〉なく.潰〈つふれ〉.死亡〈そくし〉.怪我〈けが〉せしもの許多あり .眼前〈がんぜん〉町々の中に見へたり 此.難☆〈なんじう〉に逢てよりケチが付てぼろを出すなり .働〈つとめ〉てなしたきは.善行〈ぜんげう〉也 此.難☆〈なんしう〉の.災〈わさはひ〉を.逃〈のがれ〉諸天の.守護〈しゆご〉を獲て.久栄〈きうえい〉.有度〈ありたき〉也 (.背〈せなか〉).栄耀〈ゑよう〉.奢〈おこり〉の.胴性〈どせう〉.骨太〈ほねふと〉して.如鱗〈しよりん〉.柾目〈まさめ〉等にて.緋色〈ひいろ〉の.飾鋲〈かさりべう〉又は.娼妓踏〈おいらんげた〉 等にて何れも.美麗〈うつくしき〉也 .尓共〈されど〉.素足〈はだし〉にて.逃迷〈にけまよふ〉.体〈てい〉を見ては.色毛〈いろけ〉.恋毛〈こいけ〉もぬけて .哀〈あはれ〉を.催〈もよふす〉のみ .総〈すべ〉て此.難☆〈なんじう〉は.善人〈よきひと〉に当らず .奸曲〈わるもの〉.不正〈●●●ず〉の者をえらみて.災〈わさはい〉を.掛〈かける〉 ゆへ間もなく.浮〈うかむ〉せもないと云は此所にて.思〈おもひ〉合すべし 是を以.正路〈せうろ〉の.☆〈けもの〉成を.知〈しる〉べし    稼鳥 かせぎどり     十月三日より出現 (.頭〈かしら〉).木魚〈もくきよ〉のごとき.赤〈あかき〉.冠〈かむり〉 .毛〈け〉あり .仏法僧〈ぶつほうそう〉の.三要〈さんやう〉を .具〈ぐ〉す故此度.難☆〈なんじう〉に .逢〈あい〉たる.中〈なか〉 .横死〈わうし〉の もの有 .追善〈ついぜん〉 .施餓鬼〈せがき〉 により.法〈ほ〉 .花経〈けけう〉又.名号〈めうがう〉 等の.声〈こへ〉を 出す (.嘴〈くちばし〉)は.左官〈さかん〉 の.小手〈こて〉のごとく 土をほり返し .塗立〈ぬりたて〉るに妙あり .総〈すべ〉て.頭面〈つめん〉の.中〈うち〉は.画図〈えづ〉 に.顕〈あらは〉しがたき故.略〈りやく〉して あれ共.実〈しつ〉は.左官〈さかん〉大工又 .鍛冶〈かじ〉其外.作事〈さくじ〉.十工頭〈じつくがしら〉と いふ也 惣毛は金銭を.掻〈かきとり〉たる ごとし 此.胸〈むね〉所にていか成 .建家〈たていへ〉にても.拵〈こしらへ〉る を以.毛色〈けいろ〉は.銭〈ぜに〉 金を.并〈ならべ〉たる ごとし (背)せなかは釘鎹を打たることく大に しまり有 又其上は板摺はけと はれんのことくにて此難☆ に付地震の事出火の事 等にて板すり師はにはか に金もふけと云毛か生たり (.腰毛〈こしげ〉)は鉄物材木竹其外 の通に似て取引多ゆへ むた書をしたるごとく也 (尾)はさんまといふ 近年珍しく 目.串〈さし〉を .并〈ならべ〉たることし さんまに.連〈つれおい〉 十横にとは 是をいふ也 (羽)はねは天秤棒 のことく土瓦をかけること 甚強し 飛歩時に 日雇/\と音する也 又鋸鉄槌其外諸大工道 具のごとくにて少計はねくり廻 又外へ飛あるく也 羽の元は受負と云て 金銭を并たることく是をはね銭といふなり (.足〈あし〉)は鳶口の如ゆへ鳶人足といふ 諸用を足事甚速也
組解説 衆星堂遊戯道人により収集された安政大地震の摺物ヵ 個別解説
組備考 「安政ニ乙卯年大地震絵」 個別備考
作品No. ROM-2004.38.0001-44  
画中文字 (としより)「なむかなめ石大明神 此たびの大へんのがれまして ありがたふぞんじ升る 私はもうとしよりことでござり升から ながくいる心もごさりませんが シカシゆりつぶれひがうなこと でもござりましては人のそしりをうけるがくやしふござり升 どふぞもう二三百ねんいきているうちぢしんのないやうに お守り下さりませ きめうてうらい/\ かなめ石様/\/\ (大工)「わたくしのおとくひからソレきてくれヤレこいとやかましい のできちかいのやうになりました どちら様もおとくいで ござり升から いづれもよろしくいたし上たい心でござり 升れ共 どうもからだかつゞきません なにとぞ十人まへも はたらくからだに成様に御まもり給へ かなめ石大めうじん/\ (しんぞう)わたくしのおねがいは去年もしばいがるいせういたしながく やすみ 又ことしも大へんでいつできるかしれませんから まことに かなしうてなりません どうぞこれからぢしんや火事のない やうにお守りなされて下さりませ きつとてごさい升よ/\ (せとものや)なむかなめ石さま 日ごろからしん/゛\のおかげに 此たびは少々の さかはちなぞをこはしたばかりでべつぜうなく これまつたくあなた 様のおかげと悦びおり升る なにとぞ此のちはぢしんのないやうモシあり 升ることもござれば まへかたにちよとおしらせ下さるやう ねがひ上升 なむ かなめ石さま 此ねがひ御きゝとゞけ給へ/\ かなめ石大明じん/\ (げい人)わたくしどもはゆうげいのかげうゆへ せけんがおだやかになければどふも くらしができません まづ此たびのやうになりましては さみせんにばちがあたる とも わたしどもにこんなことのあるおぼへはござりませんから どふぞ是からは せかいのさはがぬやう ぢしんなぞのないやうに御まもりたまへ/\ (よし原の人) わたくしかたはぢしんと申ことをたとへにかげうのやうに申スそふでござり升が 此たびはまことのきうへんにて ゆりつぶれやけだされしごくなんぎいたし升る そのうへせうばいをはじめる所もすくなく いづれもなんぎ いたし升から どふぞはやくおさまり 此のち かやうの地しんのないやう守らせ給へ/\ (いさみ)かなめいし大めうじん/\/\ 私はたいげへなことをこはがる ことじやございません かみなり火事おやぢを こはひものゝ第一とたとへ ござり升が コリヤさほど にも思ひませんが いかなることだか 此ぢしんが ドロ/\と いふといきなり きも玉がつぶれ 十日もおまゝが くはれやせん 其上 一人のおふくろが又 ひどくこはがりやす から どふぞ是からぢしん のないやう守り給へ/\/\ (医師)此たびのさはぎにて手あしを けがいたしれうぢにまいる人が山のごとくで わたくしほねをおりれうぢいたし升るが 日かつがかゝりましては手がまはりかね升から 早くなおり手ばなれいたすやう守らせ給へ なむかしまかなめいしきめうてうらい/\ (りくつもの) 「こんど かやうな さはぎがあるを見れば 神も 仏もないやうで そのうへ此 御神はぢしんをおさへて 守る御神と申しやすが いかゝでござり升 トいへば ふしぎや 石にこへ有て是をきくに 「いかにも尤のことなり 此どふりをあきらかに いはんことたやすきにあらず じんろとうらいとあきらめよ さていづれもねがひのおもむき かんじんかなめ也 こんど一分でも うごひたら石がへしをしてやるとの 御ことにて いづれもあんどせしは 太平のもとひにてめでたし/\
組解説 衆星堂遊戯道人により収集された安政大地震の摺物ヵ 個別解説
組備考 「安政ニ乙卯年大地震絵」 個別備考
作品No. ROM-2004.38.0001-74  
画中文字 要石 .須弥山〈しゆみせん〉の.地底〈ちてい〉に.大鯰〈おゝなまづ〉.住〈すめ〉り .変化〈へんげし〉て.四足〈しそく〉.全体〈ぜんたい〉をなす .是〈これ〉を.難獣〈なんぢう〉と云 .一度〈ひとたび〉.首尾〈しゆび〉を.動〈うご〉かす.時〈とき〉は.泰山〈たいさん〉を.抜〈ぬき〉 .蒼海〈そうかい〉を.干〈ひた〉し.宮殿〈きうてん〉.楼閣〈らうかく〉.堂塔〈どふとう〉.伽藍〈からん〉.太家〈たいか〉.庫倉〈こそう〉を.破損〈はそん〉し .体〈たい〉より.火〈くは〉ゑんをいだす事は おびたゝしく.其〈その〉.阿言声〈うなりごへ〉百千の.雷〈いかづち〉も物かは.南円〈なんゑん〉.浮台〈ぶだい〉をくつがへすかとおもはる .世界〈せかい〉の.人〈じん〉 .民〈みん〉.是〈これ〉が.為〈ため〉に.居〈い〉ところを.破〈やぶ〉られ.財宝〈ざいほう〉をうしなひ.万歳楽〈ばんざいらく〉/\/\/\と.怖〈おぢ〉おそるゝ事 .雷〈かみなり〉.爺仁〈おやじ〉に.勝〈まさ〉れり .全体〈ぜんたい〉は(. 面〈おもて〉)鯰のごとく口より.火炎〈くはゑん〉をふき身より火を出す事三十七ヶ所 (.頭〈かしら〉)土蔵の.家根〈やね〉に.似〈に〉たり (.背〈そびら〉).脊中〈せなか〉は瓦をならべたる如くまた家根.板〈いた〉の 如きところもあり .体〈たい〉を.震動〈ゆりうご〉かす時は脊中の瓦八方へ.飛散〈とびちり〉.粉〈こ〉の如し こけらの所はさまての事なし (.腹〈はら〉)のうちには.臆病〈おくびやう〉と いへる.病〈やまひ〉ありておのが.住家〈すみか〉に.居〈い〉る時は身うち すくみて.自由〈じゆう〉をなさず .依〈よつ〉て. 夕〈ゆふべ〉に.臥〈ふす〉時は.往還〈おうくはん〉に .野宿〈のじゆく〉す (. 足〈あし〉)は四本の.柱〈はしら〉に似て ゆら/\として.一向〈いつこう〉に.役〈やく〉にたゝず .常〈つね〉に丸木を.杖〈つえ〉の如くにして からばりと.号〈なづけ〉よふ/\. 建〈たつ〉ている なり (.尻尾〈しりを〉)は.大浪〈おゝなみ〉の.寄〈よす〉るがごとく 此尾にさはる者は共に.巻込〈まきこま〉れて 地ごくへ.店替〈たながへ〉をなし.土〈ど〉左衛門と名を .改〈あらた〉むるなり 此尾を.津浪〈つなみ〉とよぶ .恐〈おそる〉べき.難獣〈なんちう〉なり ○.抑〈そも/\〉此.獣〈け〉ものは神代の.暦世〈むかし〉.豊秋津洲〈とよあきつす〉に.蟠〈わだか〉まりて時々出て .人民〈じんみん〉をなやめたるを天下しろしめす.皇太神〈すめおんがみ〉.鹿島〈かしま〉 の神に.神詫〈しんたく〉 ありて石の.御坐〈みまし〉《俗に|要石》をもて其.頭〈かしら〉をおさへ.動〈うご〉かし給はず .依〈より〉て此. 難獣〈なんぢう〉の .患〈うれ〉ひなく ゆるがぬ御代と .栄〈さかへ〉つゝ.諸〈しよ〉人.万歳〈ばんざい〉 .楽〈らく〉をとなへたり されども.諸神〈もろかみ〉の居まさぬをりは.僅〈わづか〉にその身を.動〈うご〉かすに諸人万才 楽と称ふればその.難〈なん〉をのがるとかや 然るに此.変化〈べんき〉時を得て.今時〈ことし〉 十月.八百万〈やをよろづ〉の .神達〈かみたち〉.出雲〈いづも〉 に.御幸〈みゆき〉させ給ひし.閑〈ひま〉を.窺〈うかゞ〉ひ地中に.動揺〈どうよう〉 して三千六百の町々家蔵を.破損〈はそん〉する事大かたならず しば/\.世界〈せかい〉 をくつがへすかと思はれし 此事御.留守居〈るすゐ〉の.蛭子尊〈ひるこのみこと〉《夷|神》より出雲国へ .火急〈くはきう〉の御.告〈つげ〉に.皇〈くわう〉太神の御.指揮〈しき〉として鹿島の神.宕愛〈あたご〉山の次郎坊 只一時にお.帰国〈きこく〉まし/\この.難獣〈なんぢう〉をおさへたる かんじん.要〈かなめ〉の.礎〈いしづへ〉に世は .盤石〈ばんじやく〉の如くなるべし .出雲国〈いづものくに〉.大社〈おほやしろ〉 におゐて八百 .万神〈ばんじん〉.狼藉〈らうせき〉を .怒〈いか〉り給ふ 天照太神御詫 寸.善尺魔〈せんしやくま〉で 此方の.連中〈れんちう〉が壱月 いぬと またぬら くら者めが あばれおつた 鹿島をさきへ かへした がよかろう 「つまごひとのは おるすでも おてぎはじや 地しんも火事もしん るいだからおちついて いたらたしぬけをくら わせおつたアヽヽ まんざいらく/\/\ 天気秘 サア/\ ゆら しつて御ろうじ まし .騒動〈そうどう〉にて は.非常〈ひじやう〉あはれ 大.焼〈やけ〉にては.勘〈かん〉 .当〈どう〉ゆり .店〈みせ〉は しろもの丸で そん 御当所に おゐて元録年 中御.難〈なん〉にあひ ましたる.鯰〈なまづ〉 の.化〈ばけ〉物 .天災〈てんさい〉 といふ.獣〈け〉もの で厶り升 .喜怒〈きど〉せん わづか .難渋〈なんぢう〉.見聞〈みもん〉 土蔵の.近隣〈きんじよ〉は .友崩〈ともくづ〉れ おひやう ばんじや/\/\
組解説 衆星堂遊戯道人により収集された安政大地震の摺物ヵ 個別解説
組備考 「安政ニ乙卯年大地震絵」 個別備考
作品No. ROM-2004.38.0001-75  
画中文字 △.此度〈このたひ〉江戸より.近国〈きんごく〉に .至〈いたり〉大地震あり 其中 にて.火災〈くはさい〉.起〈おこる〉 其.由縁〈ゆへん〉 を.例〈ためし〉ひきてこゝに.記〈しるす〉 大.清〈しん〉《今の唐|の名なり》.道光〈どうくはう〉十五年 《日本にては|天保六年也》十二月廿四日 .暁〈あかつき〉に北方より南方へ とび行ものあり 其.形〈かたち〉 .長髪〈なかきかみ〉を.脊〈うしろ〉へちらし.冠〈かむり〉 を.頂〈いたゝき〉.薄緋〈うすひ〉の.衣〈せうぞく〉を .着〈きて〉.剣〈つるぎ〉を.帯〈たいし〉.駿馬〈よきうま〉に .乗〈のる〉 其.相皃〈そうかう〉馬の.如〈ことし〉 是を.四川〈しせん〉《唐の|名前》.総督〈そうとく〉 《国司|の事》.雄碩〈ゆうせき〉の家士.幸丁〈かうてう〉 .宜〈よく〉.見届〈みとゞけ〉.主人〈しゆじん〉に.告〈つげ〉る .雄碩〈ゆうせき〉.占〈うらない〉て曰地震 .在〈あり〉て.火災〈くはさい〉成べしと云て .一円〈いちえん〉に.触〈ふれて〉其用意せしむ .同史〈どうやく〉.東馮〈とうへう〉.阮李〈げんり〉の.二士〈ふたり〉は 是を.聞〈きい〉て.密〈ひそか〉に.嘲笑〈あさけりわらひ〉て.等閑〈なをざり〉にす 其夜.大震う〈おふぢしん〉して山を.裂〈つんざき〉.城郭〈ぜうくはく〉を.覆〈くつが〉し .民家〈みんか〉を.揺潰〈ゆりつぶし〉.其間〈そのうち〉に.火災〈くはじ〉.起〈おこり〉て.騒乱〈そうらん〉.云〈いふ〉.計〈ばかり〉なし 右.東馮〈とうへう〉.阮李〈げんり〉も.押潰〈おしつぶさ〉れ.即死〈そくし〉一.族〈ぞく〉.家士〈けらい〉二百余人 .同〈おなしく〉.死〈しす〉 .雄碩〈ゆうせき〉方は.破損〈はそん〉有共.死亡〈しばう〉.火〈くは〉災を脱たり 是其 .慎〈つゝしみ〉.深〈ふか〉き.徳〈とく〉と.前見〈せんけん〉の.速〈すみやか〉なるに.依〈よる〉所也と.聞〈きく〉人深.感称〈かんせう〉せり .尓〈しかる〉に安政二卯年十月朔日夜寅刻浅草寺五重塔の方より南方へ飛.行〈く〉の者あり 其.疾〈はやき〉こと .矢〈や〉を.射〈いる〉ごとくにて.●〈たしかに〉.見〈み〉ずと.雖〈いへども〉其体前文に説所の如にして是を見るもの下谷長者町荒物屋卯兵衛と いふものにて右.異形〈いげう〉に.怖〈おそれ〉病を.発〈はつ〉し同所安部周真に治.療〈れう〉を希て又右の異.形〈けう〉の.趣〈おもむき〉を.具〈つぶさ〉に.談〈ものかたり〉けれは.周真〈しうしん〉大に.駭〈おとろき〉此.異形〈いげう〉.某〈それがし〉も見 .尚〈なを〉外にも.見届〈みとゞけ〉たる者三五人.有〈ある〉.由〈よし〉にて亦.前説〈さき□□□□〉.雄碩〈ゆうせき〉の事を委.説〈とき〉て.変災〈へんさい〉の心得をさせける.故〈ゆへ〉此度の.横難〈わうなん〉を.脱〈のがれ〉けり 又本所林丁芝田主馬 是を見て同所の.玄明堂〈げんめいどう〉に.占〈うらな〉はせけるに前文の.異人〈いじん〉の相皃則馬に.似〈に〉て又馬にのる.易〈ゑき〉に.判〈はんだん〉する時は是☆☆.離為火〈りひくは〉の.卦〈け〉と成 又南方へ行く 南又午ノ方にして火也 .偖〈さて〉.三交〈さんかう〉.変〈へんじ〉て☆☆.火雷〈くはらい〉.筮嗑〈せいがう〉は物を.咬〈かみあはし〉て.不合〈あはざる〉の.意〈こゝろ〉也 又.離〈り〉ははなれるにて.大意〈たいゐ〉は皆火也 .正〈まさに〉.是〈これ〉.地震〈ちしん〉 有て.火災〈くはさい〉ならんといへり .果〈はたして〉二日夜四時の.変動〈へんどう〉也 実に名人の観.察〈さつ〉.恐〈おそる〉べし.尊〈たつとむ〉べし 後日の用意にもならんと其.趣〈おもむき〉を.告〈しらす〉のみなり
組解説 衆星堂遊戯道人により収集された安政大地震の摺物ヵ 個別解説
組備考 「安政ニ乙卯年大地震絵」 個別備考
作品No. arcUP2420 所蔵者名 立命館ARC 所蔵者資料No. 蔵印
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所蔵者著作権表示 Copyright © 立命館ARC. All Rights Reserved.
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作品No. UCSF-hb029004wh 所蔵者名 UCSF Library 所蔵者資料No. 蔵印
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作品No. ROM-2004.38.0001-37 所蔵者名 Royal Ontario Museum(ROM) 所蔵者資料No. 2004.38.1.37 蔵印
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作品No. ROM-2004.38.0001-38 所蔵者名 Royal Ontario Museum(ROM) 所蔵者資料No. 2004.38.1.38 蔵印
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所蔵者著作権表示 Courtesy of ROM (Royal Ontario Museum), Toronto, Canada. ©ROM
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作品No. ROM-2004.38.0001-41 所蔵者名 Royal Ontario Museum(ROM) 所蔵者資料No. 2004.38.1.41 蔵印
所蔵者URL https://www.rom.on.ca/en
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作品No. ROM-2004.38.0001-42 所蔵者名 Royal Ontario Museum(ROM) 所蔵者資料No. 2004.38.1.42 蔵印
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作品No. ROM-2004.38.0001-43 所蔵者名 Royal Ontario Museum(ROM) 所蔵者資料No. 2004.38.1.43 蔵印
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所蔵者著作権表示 Courtesy of ROM (Royal Ontario Museum), Toronto, Canada. ©ROM
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作品No. ROM-2004.38.0001-44 所蔵者名 Royal Ontario Museum(ROM) 所蔵者資料No. 2004.38.1.44 蔵印
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作品No. ROM-2004.38.0001-74 所蔵者名 Royal Ontario Museum(ROM) 所蔵者資料No. 2004.38.1.74 蔵印
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所蔵者著作権表示 Courtesy of ROM (Royal Ontario Museum), Toronto, Canada. ©ROM
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作品No. ROM-2004.38.0001-75 所蔵者名 Royal Ontario Museum(ROM) 所蔵者資料No. 2004.38.1.75 蔵印
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