Group Description:本作は背景の一致、衣裳の類似から〈3〉瀬川菊之丞、〈4〉岩井半四郎の続絵と判る。二人が同座したのは天明3~4年度中村、天明8(1788)年度桐、寛政1(1789)年度市村、寛政3年度中村。この内二人が春駒の所作を披露したのは天明2.11中村及び寛政3.1中村。しかし寛政3.1は八百蔵を含めた三人の所作事である。本作に続くような八百蔵の春駒の絵は確認出来ず、また中央の門松の一致などを踏まえても八百蔵の絵が入る余地は見られない。さらに同じく門松を描いた作品に〈2〉門之助〈3〉宗十郎の続絵があり、門松の酷似、絵本番付の類似絵との位置関係を考えるとこれらの4枚は一つの続絵と考えてよさそうである。よって本作は天明2.11のものと考えられる。なお、本作には半四郎の絵に極印有/無の2パターンが確認出来、菊之丞の絵には極印があるものは確認出来ない。